水をキーワードにして、自然が関与することで絶えず変化していくインスタレーションをつくりたかった。風が吹けばゆらぎ、日がさせば輝き、人が関与すればイメージが増殖する。見たありのままを他者に伝えたいのだが、見た人にだけしかその実感は伝わらない。そんなコラボレーションを展開した。インスタレーション「ひとにぎりの水」は、針金の先に三角形のハーフミラーが貼付けてあり、中心には、水滴装置がある。夜と昼とでは印象が違い。身体と映像が関与すると、幻想的ともいえそうな空間を創出する。
水とか霧とか煙みたいな流動化する物質は、一握りにつかみ取ることは難しいが、興味の対象としていつも身近なところにある。今回は感触の対象として「水」を選んだ。水滴装置を使って、水の入ったボールに波紋を拡げる発想が生まれた。水が心情的感触を身体にどう与えるかが焦点である。インスタレーションと関連して、身体表現者や音楽家とコラボレーションも展開する。
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